家族と楽しむ、NEOアンティーク国産Watch
- 2023.02.07
- 比較
- 52系, 56系, LM(ロードマチック), その他(セイコー)
独り占めしない、趣味
趣味が家族と共有できれば…
趣味の理解がなかなか得られない!ありがちな問題です。
管理者も、なかなか理解してもらいにくい趣味を持っていますので、どうやって周囲を丸め込めるかにうまく理解してもらえるかには、いつも気を使っているつもりです。
今回は、周囲を丸め込めるにこの趣味の楽しさを理解してもらうための提案をしたいと思います。
少し古い時計の良さを知ってもらおう!(提案)
自分の趣味に関して、興味の薄い人に雄弁に語っても、「あそう」で終わるのがいいところ。まして、時計やクルマやといった趣味は、自己満足と取られがちなところも多いと思います。
そこで、趣味の片棒を担ぐ理解を得るために、共有してしまうというのはいかがでしょうか。
ペアウオッチ?
ペアウォッチは、いうまでもなく今ではポピュラーになっています。
管理者が青春真っ盛りだった1990年頃は、ペアでの使用を想定したデザインをメンズ・レディースともに設定して、購入者の意志でペアにできるものも多かったです。
懐かしのSEIKOアベニューや、CITIZENのライトハウス(管理者はどっちも使っていた)のカタログには、メーカーの意図したペアでの商品が並べて紹介されていました。
現在は10月下旬くらいになると、クリスマス商戦に合わせて、有名メーカーの「限定」ペアウォッチが通販などに登場します。こういうものは、あらかじめペアでデザインを設定してあるもので、ぴったりと合ったデザインが魅力です。
では、1970年代はどうだったか?と言えば、SEIKOの当時のカタログには、「ペアーウォッチ」のページがあり、統一されたデザインのものがセット(ばら売りしない)で販売されていました。
ですが90年代のように、これがメンズでこれがレディースと対になったようなものは、あまり多くなかったようです。
探してみよう
1970年代のSEIKOを例に出すと、私が好きな「ロードマチック」・「キングセイコー」などはいわゆるメンズモデル。対して、レディースモデルとしては「レディスポーツ」・「ジョイフル」といったペットネームのものがありました。
メーカーとしての意図がどうであったかは不明ですが、レディースのモデルにも当時の流行が色濃く反映されているものが多く、見た目にメンズモデルと近いものも結構存在します。
とはいっても、90年代頃のような統一されたデザインではなく、あくまで個々がお互いに主張を持ったデザインと感じます。
NEOアンティーク国産Watch的な、レディースウォッチ
実際、入手は簡単なのか?
レディースウォッチは、メンズより趣味の対象としての認識が薄いようで、価格はメンズより安め。また、出回りもそこまで少なくない印象を受けます。
入手してから初期メンテナンスが必要だったりする部分はメンズと一緒です。
管理者も、今までに自分の趣味を正当化するため趣味を共有してもらおうと思い、数本を入手しています。※1
※1 管理者はレディースの機械や歴史にはあまり明るくなく、詳しい説明ができないのですが、ご了承いただけると幸いです。
亀戸コンビ
どちらも亀戸(第二精工舎)にて生を受けたモデルです。
スイカ柄などと表現されることもある、緑地のストライプ文字盤ですが、メンズは縦・レディースは横となっています。
比較すると、インデックスの色や針の色・形状などが異なりますし、レディースはカットガラスが採用されているので雰囲気は多少異なりますが、ペアとしてみてもなかなか面白い組み合わせかと思います。
なお、レディスポーツの金属ブレスは純正ではなく、社外品に交換されています。
諏訪コンビ(1)
同じ諏訪(諏訪精工舎)生まれのムーブメントを搭載した2モデルです。
写真ではわかりにくいのですが、ロードマチックのほうは上下が濃く中ほどが薄くなるグラデーションで、色は濃い目(紺という表現がいいでしょうか)。レディスポーツは上下が濃く、中ほどが薄い切替(色に境目がある)デザインです。また、レディスポーツは縦に3面カットガラスです。
また、インデックスも白と銀で異なります。完全一致ではなく何となく似たような印象といったところでしょうか。
諏訪コンビ(2)
同じく、どちらも諏訪精工舎の機械を搭載したモデルです。
先ほどの組み合わせがちょっと遠いかな?ということで、もう一つ組み合わせを紹介します。
レディスポーツは先ほどと同じ個体なのですが、メンズのほうはキングセイコーです。
こちらはセンターに対して薄くなるタイプのグラデーションダイヤルです。また、文字盤の色味も先ほどのロードマチックよりも明るめで、色彩としてはこちらの時計のほうがペア感があります。
インデックスの色もどちらも銀色なのですが、インデックスの形状は先のロードマチックのほうが近いかなという印象です。
完全一致ではないと、どっちのほうが近いかな?という悩みや楽しさもあると思います。
自分で探して、組み合わせる楽しさ
例をいくつか紹介しましたが、やはり完璧に同じものをサイズ違いで、とはいきません。
しかし、どれとどれが似通っているかな?という組み合わせを探し、実際に合わせて見るという楽しさがそこにはあるのかなと考えています。
先ほど、丸め込む、や片棒を担ぐ、という表現をしましたが、ちょっと古いものを実際に手にしてもらって、その作りの精緻さやディテールを感じてもらい、それが今から40年以上前の技術や手法であったことを感じ取ってもらえることは、なかなか良いのではと本心では思っています。
ただ、いわゆる中古品はどうしてもだめ、という方には厳しいかもしれないですが…
時を経たものを共有することで、得られるものは格別であると思います。
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